骨質(骨密度)
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)という言葉を聞いたことがあると思います。これは骨がスカスカになって脆くなる状態です。このように骨はその環境によって質(密度)が変化します。私たちの顎も、上顎と下顎の環境の違いから骨質が異なっています。上顎は頭蓋骨と一体化していることからそれほどの強度は求められず、かつ軽くする必要があるので、密度は低くなっています。骨粗鬆症とまでは言いませんが、人によってはかなりスカスカの方もおられます。一方、下顎の骨は独立していて強度が必要ですので、密度が高く緻密な骨でできています。これら骨質の違いがインプラントの治療期間や治療計画に大きく影響しています。上顎のインプラント治療が下顎のそれよりも期間が必要となるのは、骨質によるところが大きいのです。また、下顎といえども、歯がない状態を長期間放置していたり、合わない入れ歯を長期間使用したりしていると、骨質は悪くなることがあります。